培養成分とは
近年、化粧品の成分に「〜培養エキス」や「〜培養細胞エキス」などの成分をよく見かけるようになりました。
例えば、「リンゴ果実培養細胞エキス」。
仮に「リンゴ果実エキス」という成分があった場合、培養細胞という表記が含まれるとなんとなく効果が高そうな印象を抱く方も多いのでは無いでしょうか?
では、「培養」とは一体どのようなことを指し、どのような効果が期待できるのでしょうか?
本コラムでは、そんな「培養」に関して触れていきます。
培養の意味
培養の意味を辞書で調べると、
ばい‐よう〔‐ヤウ〕【培養】
[名](スル)
1 草木を養い育てること。「花卉かきを培養する」「培養土」
2 動植物の胚や組織または微生物を人工的に生活・発育・増殖させること。「癌がん細胞を培養する」
3 物事の根本を養い育てること。「観察力を培養する」
と出てきます。
化粧品に含まれる培養成分の多くは上記の2の意味として配合されること一般的です。
細胞培養とは?
細胞培養とは、生体組織の細胞を取り出して、人工的に作られた環境で増殖させ、維持することです。
細胞培養は、古くから研究されてきた技術で、20世紀はじめ頃には、現在の基礎となる技術が確立されました。
当初は高度な技術が必要でしたが、現在ではクリーンルームなど技術の発展により細菌などの混入を抑えることが出来るようになったことで、培養液の成分なども最適化され、以前と比べ効率よく培養が行われるようになりました。
近年、化粧品などに配合されているものを見かけるようになったのも、その内容が影響しています。
植物の培養細胞エキスの効果
人の体は、数多くの細胞が集まって出来ています。
この細胞は、老化や病気、けがなどを理由に失われてしまいます。
培養細胞エキスは、失われたり、傷ついた細胞に置き換える事で組織を再生する機能を持ちます。
例えば冒頭で例に挙げた「リンゴ果実培養細胞エキス」は抗酸化力が強く、長期保存しても味が落ちないリンゴから得られた成分です。
この成分の場合は、身が腐らないように細胞を自己再生して、状態を維持しようとする成分特徴になるため、化粧品などに含まれている場合は皮膚の働きを高め、きれいなお肌に導くことが期待されます。
このように培養細胞成分は失われた細胞や成分の代わりになり、より良い状態へと導いてくれることが期待出来る成分です。
今回は「リンゴ果実培養細胞エキス」を例に挙げましたが、培養細胞成分の効果はどのようなものから培養されているかで様々です。
ご自身のお悩みや求める効果を確認した上で、ご自身に合う含有成分の製品を選択しましょう。