紫外線で起こるヘアカラーの褪色
暑い日が続いている現在(8月)の時期は、日傘や日焼け止めでお肌の負担軽減を心がけている方を多く見かけます。
日焼けを避けている方は「お肌が日焼けしないように」という、一時的な意識だけでなく、長い目で見た「シミやそばかす」などの影響も懸念されて日焼けをされている方も多いのではないでしょうか?
ついつい視界に入りやすい、お顔や腕、足などの対策に意識が傾きがちですが、髪の毛や頭皮への対策はされていますか?
目に見えないものなのでなかなか気付きにくいのですが、紫外線は毛髪に与える影響が非常に大きくダメージやヘアカラーの褪色を引き起こします。
今回のコラムでは、紫外線とヘアカラーの褪色について触れていきます。
紫外線の種類
ヘアカラーへの影響の前に、そもそも紫外線がどのようなものかの理解を進めていきましょう。
紫外線とは、地球に到達する太陽光線でその波長には長さによって「UVA(紫外線A波)」「UVB(紫外線B波)」「UVC(紫外線C波)」の3種類に分類されており、以下が各紫外線の特徴です。
- 「UVA」
- UVAは紫外線のうち約90%を占めており年中降り注いでいますが、5月から8月にかけて特に強くなります。長時間浴びた際の健康被害が懸念される波長で、お肌の奥(真皮層)まで行き届いて蓄積し、お肌のシワやたるみの原因に影響します。
- 「UVB」
- UVBは紫外線のうち約10%程度で5月から8月にかけて非常に強く降り注ぎます。ほとんどは大気層で吸収されますが、一部が地表に到達し、皮膚や目にも影響し、最も髪への影響は大きいのはUVBになります。お肌の表面層(表皮)に影響し、シミやソバカス、バリア機能の低下などを引き起こします。
- 「UVC」
- 太陽光の波長の中で最も危険な波長に分類されますが、地球を覆うオゾン層に遮られる為、地表には通常届きません。
ヘアカラーに影響する「UVB」
前述にあるように毛髪のヘアカラーに最も影響するのが「UVB」です。
UVBは髪のメラニンやヘアカラーの染料を分解し、褪色を引き起こします。
ヘアカラー染料の中でも、寒色系ヘアカラーで比較的用いられる事が多い「酸化染料」という染料を分解するので、夏場に需要が高まる寒色系カラーは紫外線でより褪色しやすいという事になります。
そんなヘアカラーの染料を分解してしまうUVBですが、対策はお肌と同じように日焼け止めや日傘で対策をしましょう。
最近では髪の毛用のスプレータイプの日焼け止めが多く流通しており、お肌兼用の製品もございますのでご自身の需要に合わせて選択してみてください。
UVBの波長を予防してくれるのは日焼け止め製品に表記されている「SPF」です。
SPFの数値が大きければ、その分防御効果が高い製品になりますが、効果が高い分お肌への負担が掛かることもありますので、その場合は数値が低いものを小まめに塗り直すなどで対策を心掛けましょう。
頭皮に影響を与える「UVA」
前述であったようにUVAは長期にかけて、シワやたるみに影響します。
頭皮はお顔のお肌と同じで日焼けもしますし、紫外線の影響も受けるので、頭皮もシワやたるみにつながります。
毛髪に覆われて日焼けしにくいように思われますが、分け目が決まっている方などは特に注意が必要です。
お顔のたるみ、顔の筋肉や皮膚の衰えだけでなく、頭皮のたるみが原因になることもありますのでしっかりと対策をしましょう。
UVAの波長を予防してくれるのは日焼け止め製品に表記されている「PA」です。
PAは「+」の数で紫外線防止効果を表し、「+ 〜 ++++」の4段階で多くなるほど効果が高い製品になります。PAも効果が高い分お肌への負担が掛かることもありますので、その場合は数値が低いものを小まめに塗り直すなどで対策を心掛けましょう
ご自身あった紫外線対策でヘアカラーを保ちましょう
いかがでしたでしょうか?
紫外線にも種類があり、その波長で毛髪や頭皮に与える影響が違う事がおわかり頂けたのではないかと思います。
また、紫外線対策も様々な手段がありますので、ご自身にあった適切な対策でヘアカラーの褪色予防と健やかな頭皮環境を作っていきましょう。