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記事: ヘアカラーとブリーチ

ヘアカラーとブリーチ
ヘアケアの知識

ヘアカラーとブリーチ

前コラム「ヘアカラーが染まる仕組み」では、人が元々持っている色素をどのように脱色し、ヘアカラー剤が髪を染毛していくかのメカニズムに触れていきました。
美容室でヘアカラーをする際に、色味によってはヘアカラー剤と共に重要な役割を担う商材に「ブリーチ」という薬剤があります。
本コラムでは、ヘアカラーとブリーチの役割に深掘りしていきます。

染毛の仕組みをおさらい
ヘアカラーとブリーチへの深掘りをする前に前コラムの内容が深く関わるのでおさらいをしましょう。

ヘアカラーの染毛プロセスは

アルカリ剤でキューティクルを開き、酸化染料を毛髪内に入る
1剤と2剤が混ぜ合わさりことで発生する酸素が酸化染料と反応し「発色」、同時に発生した酸素がメラニン色素を「脱色」します。
ヘアカラー後の後処理、シャンプーやトリートメント、ドライでキューティクルが徐々に安定し、毛髪内部に染料がとどまります。

つまり、毛髪にヘアカラー剤で染毛をする際のポイントとして

  • 毛髪のベースの色味を明るくする「脱色」
  • 毛髪内でのヘアカラー染料の「発色」

が深く関係しているという内容でした。

ブリーチ剤の役割

「髪の色は何で決まる?」のコラムで「真っ黒の画用紙に鮮やかな絵の具で描いた場合、その色は鮮やかに表現されにくく、白い画用紙の方が色鮮やかに表現される」事に触れました。

ここで「黒い画用紙」=「メラニン色素が多く含まれる毛髪」と置き換えてみましょう。

黒い画用紙を、白い画用紙に近づけてあげることがヘアカラーにおける、「脱色」にあたりますが、ヘアカラー剤だけでは脱色の力はそれほど大きくありません。
より鮮やかな色味や透明感のある色味をヘアカラーで表現する際に必要になるのが、より強い「脱色力」になるのですが、そんな時に必要になるのがブリーチ剤です。

つまり、ブリーチ剤は毛髪の色素をしっかりと脱色してくれる薬剤です。
ヘアカラー剤だけでは力不足な脱色を、ブリーチ剤の強い力で脱色することで、黒い画用紙が白い画用紙に近づき、ヘアカラーの色味表現がより鮮やかな色味として表現しやすくなるというイメージです。

適材適所でブリーチ剤を使用したヘアカラーをしよう

美容室で黒髪や暗めのヘアカラーをする際に「次回に明るいカラーが難しくなります」などのアドバイスを頂いた経験がある方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?

ヘアカラー剤の脱色は、毛髪にある「メラニン色素」は脱色できても、「ヘアカラー染料」を脱色できるほどの脱色力はありません。
それに対しブリーチ剤は「脱色脱染剤」と呼ばれるものが多く、「メラニン色素の脱色」、「ヘアカラー染料の脱染」でヘアカラーの染料まで脱色する機能を持ちます。

では、暗めのヘアカラーにした際にも、ブリーチ剤を用いて脱色・脱染を行なってしまえば良いのでは?と思いがちですが、ブリーチ剤のような強い脱色力の薬剤は毛髪への負担を強くかけてしまうので、毛髪の状態や、先々の理想のスタイルなどと相談して使用するかどうかの判断は慎重に行う必要があります。

より美しいヘアカラー毛を保つためには毛髪の健やかな状態は必要不可欠です。
ご自身での判断が難しい場合は、美容師さんにご相談するなど、より良い状態への理解を深めてへアカラーを楽しみましょう。