食事と美しく健やかな毛髪の関係
「 健康な髪 」はどのような状態をイメージされるでしょうか?
毛髪にツヤがあり、弾力やハリがある美しい状態が理想的な健康毛とされる方が多いのでは無いかと思います。
毛髪の状態は、夏場の強い紫外線、冬の乾燥などの気候の影響などで変化もします。
年齢を重ねる事で、毛髪が乾燥しやすくなり、うねりやパサつき、弾力が失われることもあります。
日々のドライヤーの熱や、手ぐし、髪同士の摩擦などでも毛髪へのダメージは蓄積されて行きます。
ヘアカラーやパーマなどの薬剤に触れる事でも、毛髪へ大きな負担を与えてしまいます。
このように毛髪の状態に影響を与えていることは普段の生活の中に多く存在していますが、
実は「食事」も髪に大きな影響を与えています。
髪の毛は食事から得られる栄養素をもとに頭皮で作られているため、美しい髪には欠かせない大切な要素です。食事から得られる栄養素とその効果を理解することで、体の内側から美しい髪を目指して行きましょう。
当コラムでは、美しく健康な毛髪のための食事について触れて行きます。
美しい髪へ導く栄養素
健康的な髪のためには、様々な食材から得られる栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
これからご紹介する栄養素は美しい髪に導くためのごく一部の栄養素になりますが、主食・主菜・副菜の組み合わせで工夫するなどで上手に取り入れることを意識してみましょう。
それでは、美しく健康な髪の毛に導く栄養素をご紹介します。
【 タンパク質 】
髪の毛はケラチンというタンパク質を主成分として構成されています。
髪の毛は、毛根部にある毛母細胞が分裂・増殖することによって押し出されるようにして伸びていきます。この毛母細胞を健康に保つために、タンパク質は重要な役割を担っています。
[ タンパク質を多く含む食品 ]
・肉類(鶏むね肉、豚ロース肉赤身、牛肩肉) ・魚介類(マグロ赤身、鯖、ツナ缶) ・大豆製品(納豆、木綿豆腐) ・卵 ・乳製品(ヨーグルト、チーズ) など
【 亜鉛 】
亜鉛は食事で得たタンパク質を体内で利用出来るようサポートしてくれる作用をもちます。いくらタンパク質をたくさん摂取していても、この亜鉛が不足していた場合、毛母細胞に還元されにくくなります。
[ 亜鉛を多く含む食品 ]
・牡蠣 ・煮干し ・牛肩ロース ・プロセスチーズ ・アーモンド など
【 シスチン 】
シスチンはタンパク質を構成しているアミノ酸の1つです。ケラチンを作る上で欠かせない成分で、シスチンが不足すると、毛髪の生成の妨げになります。
シスチンを摂取することで、髪の生成促進と栄養不良予防する効果が期待できます。
[ シスチンを多く含む食品 ]
・牛肉 ・鶏肉 ・かつお ・カシューナッツ ・アーモンド など
【 ビタミンA 】
ビタミンAには皮膚などの細胞の成長を促す働きがあるため、頭皮環境を良好に保ち、髪の毛の健全な成長を促す効果が期待出来るとともに、髪にツヤを付与する栄養素です。
[ ビタミンAを多く含む食品 ]
・にんじん ・パプリカ ・トマト ・豚レバー ・ホタルイカ など
【 ビタミンE 】
ビタミンEには血行を促す作用が期待されます。血行を良くし、体のあらゆる場所に栄養素を運びますが、毛髪や頭皮にも栄養素を運び込む事で、エイジング現象の抑制や抜け毛を予防するはたらきが期待されます。
[ ビタミンE ]
・アーモンド ・パプリカ ・うなぎ ・アボカド ・卵 など
高脂質・高カロリーの食事が与える髪への影響
食事から得られる健康な髪に導く栄養素は、様々な食材から得られることをご確認いただきました。
これらの食材をどのような調理方法で摂取をするのかも、髪に対しての影響に関わるので注意しましょう。
特に、揚げ物や肉類中心の食事、ジャンクフードなどの、高脂質・高カロリーの食事は血液中の悪玉コレステロールが増えて、血液がドロドロになり体内の毛細血管に流れにくくなってしまいます。
結果として、毛髪の土台となる頭皮に栄養が行き渡らず毛髪が細くなったり、抜けやすい状態を引き起こす要因にもなりかねません。
ご自身に合った、無理ない食事で美しい髪を
いかがでしたでしょうか?
美しい髪のためには食事の要素はとても大切で、その摂取の仕方にも意識する必要がお分かり頂けたのではないかと思います。
ただし、ご自身が無理をするような食事をすることがストレスとなり、そのストレスが健康な髪づくりを阻害してしまっては、本末転倒です。
決して無理はせず、ご自身のペースやご自身に合った食事の摂り方で、体の内側から美しく健やかな毛髪づくりに取り組んでみてください。